警告:これは「坂城 匠の部室探訪」の続編です。
    従って、「坂城 匠の部室探訪」を先に読んでください。
    読んだことを前提に書いているので読まないとまったくおもしろくありません。
    読んだこともあるかたも、間違いなく内容を忘れていると思うので、もう一度読むことをおすすめします。
    いや、頼むから読んでくれ。
    (by 作者)











































主人 公二の部室探訪
Written by

注意:このお話は「坂城 匠の部室探訪」から約1年が経過した3年次の春のお話です。



「音楽スタート!」







♪きしゃは〜、やみをぬ〜けて、ひか〜りのう〜みへ〜〜〜〜♪






「こら!テーマソングが違うだろ!」






〜前回同様のさわやかなオープニングテーマソング〜




「え〜、今年の部室探訪の司会をすることになりました主人 公二です!」
(匠の馬鹿はちゃっかり『遺書』なんて残しやがって……)

「今回は全部で10の部活を訪問します!」
(『俺がいなかったら、主人に司会を頼む』だと!俺を道連れにするつもりか!)

「ではさっそく行きたいと思います!」
(でもな〜、光が『絶対公二くんが司会でないと嫌!』なんていうから引き受けたけど……なんでだ?)






ここで説明をしなくてはならない。
前回の放送でのあまりの部活動のひどさに、PTA、政○、UN○SC○等の圧力でほとんどの部活を解体。
別の部活動に強制変更させるという事件が発生した。


よってこれらの部活は一部を除いて元々別の部活であることに注意されたし。






バレー部

「こんにちは……」
「八重さんがバレー部の部長なの」
「それに去年テニス部と合併したの……」
「そうなんだ……あれ?」

「どうしたの?」
「あそこに口を縛られてる人たちは?」
「あれは、練習の一つだから気にしなくていい……」
「そ、そうなんだ……」

(絶対に違う……だって「あの女にテニス部を乗っ取られたの!」って聞こえてる……)

「で、今日はどんな練習を?」
「……レシーブの特訓」
「レシーブ?」
「うん。必殺スパイクを受けても大丈夫なように特訓するの」
(あ、あの〜。その消防士がつけるような手袋をつけて何をするんですか?)

「れ、特訓の内容は?」
「レシーブ特訓機をつけて私のスパイクを受けるの……」
(あのぉ、それよりもドラム缶の中の金色の液体に浸かったバレーボールは何でしょうか?)

「と、ところでレシーブ特訓機とは?」
「あれ」


「んんん〜〜〜〜っ!んんん〜〜〜〜っ!」
(ただ、寿さんが柱に縛り付けられてるだけじゃないか!)


「寿さん……レシーブが苦手なの……だから特訓……」
「……」
「で、今日は『火の玉スパイク』を受ける練習……」
(うわぁ!ほ、炎が!あの液体はガソリンか!)

「じゃあ、いくわよ……」
(ま、まさか、その火のついたバレーボールを……」


「アタァァァァッァァック!」


【しばらくの間、阿鼻叫喚のシーンが連続しているため、放送できません by 放送部】


10分後


「あ、あああ……み、美幸って不幸だぁ……」
(黒こげの状態で言われると説得力が……)

「ねぇ、他にも『サンダーアタック』と『ダイナマイトサーブ』もあるんだけど……やってみる?」
「け、結構です!」



剣道部改め水泳部

(なんとなく、そうなるとは思ってたんだけど……)

がちゃ

(う、うわぁ!ビキニパンツだらけだ!)

「やあ、主人。元気か?」
「純!い、いったいなんでビキニパンツでポーズをとってる?」

「な〜に、ここでは堂々と漢のビキニパンツがはけるから嬉しいんだ!」
「は、はぁ……」

「筋肉も喜んでるだろ?ほら?」
「あ、ああ……」
(だからそのポーズはなんだ!ここはボディビル部を兼ねてるのか?)

「もちろん、パンツはみんなではき回しだ!」
(や、やっぱり純は……)


「しかし、水泳部には女子はいないのか?」
「なにぃ!女子だとぉ!」
「は?」
「この神聖な漢の園に女なんかいらん!」
「は、はぁ……」
(ま、間違いない、やっぱり……)

「と、ところで種目はなんだい?」
「そんなのもわからんのか?漢なら決まってるだろ?」


「自由形?」
「違う!」

「平泳ぎ?」
「違う!」

「古式泳法?」
「おしい!」


「じゃあなんだ?」


「シンクロナイズドスイミングだ!」


「……」
「漢と漢が肌を合わせて美を表現する!最高ではないか!」
(は、早く出ないと、餌食になる……)



野球部改めドッジボール部

(やっぱりな……いつかこうなるとはおもってたが……)

「こんにちは……」


ばしゅん!ばしゅん!


「あふん!」


ばしゅん!ばしゅん!

「ほふん!」


ばしゅん!ばしゅん!

「ああぁ!」



(なんだ、こいつら、ボールをぶつけられて悦んでる……)


「やあ、よく来てくれたね」
「こ、こんにちは……」

「今は室内でボールをぶつけられても痛くないように体力強化をしている」
「そ、そうですか……」
(そうには見えないけど、ただ感じてるだけのような……)


「な、なんでドッジボール部に……」
「なあに、たいしたことないよ、ただ体がボールを求めているって感じかな」
「な、なるほど……」
(絶対違う、なにかに目覚めてる……)


「実は今日は特別顧問をおよびしているんだ」
「それってもしかして……」



「こんにちは〜!元気?」



「か、楓子ちゃん!た、確か去年大門高校に転校したんじゃ……」
「うん、そうだよ。でもどうしてもっていうから特別顧問をやってるの」


「楓子ちゃん。質問していい?」
「いいよ♪」
「まさか、大門でも……」
「うん♪ノックでボールをぶつけて楽しんでるの♪」
「そ、そうなんだ、あははは……で、今日は?」
「もちろん、ノックだよ♪野球と違ってぶつけるだけだけどね♪」
「……」

「じゃあ、主人君も一緒に体験しよう!」
「ちょ、ちょっと待て、そんな約束は……」
「じゃあ、いくよ〜♪」
「こ、こんな室内で……うぎゃぁぁぁぁっぁぁ!」


(ああ……カイカ……やばっ!いかんいかん!……ふぅ、あぶなかった……)




演劇部改めミステリー研究会

(ミステリー研究会……まさか、白雪さんが?)
(でも部室はファンタジー一色だが……)


「あら、ようこそいらっしゃいました」
「あっ、白雪さん」
(やっぱり……)


「ここではいろいろなミステリーについて研究しているんですよ」
「で、今は何を研究しているの?」
「ミステリーサークルを」
「えっ?」
(ま、まともだぞ!)


「ミステリーサークルが?」

「実はあれ、妖精さんが作ったんですよ!」

「へっ?」
(やっぱり……)


「で、今日は妖精さんが実際につくってくれるんです!」
「はぁ?」
「グラウンドに今から作りますから、見ていてくださいね」
「あ、ああ……」


「じゃあ妖精さん。お願いね♪」
(げっ、ただ人間がグラウンドに絵を描いているだけじゃないか!)


「いい仕事してますね〜」
(ご丁寧に、妖精さんっぽい衣装を着させられてるぞ!)


「妖精さん、仕事熱心ですね……」
(本物の妖精さんが気の毒だ……)




吹奏楽部

(華澄お姉ちゃんが顧問だから、大丈夫だとは思うけど……)


「こんちわ……あっ……」
「あらぁ?公二くん!待ってたわよ」

(ちょ、ちょっと!あの、その座ってる籐製の背もたれがでっかい椅子はなんなんだ?)


「あ、あのぉ、ここは確か……」
「そうよ。吹奏楽部の部室よ」

(あの〜、華澄お姉ちゃんの両隣で扇いでいる、でっかい羽のうちわのようなのはなんでしょうか?)


「れ、練習は……」
「あら?これも練習の一つよ」

(ねぇ、華澄お姉ちゃんのその女王様のような衣装はなんなの?)


「すいません。音楽は苦手なもので、それはどういう練習なんでしょうか?」
「あら?わからない?丁寧に教えてあげるわ」

(だから、男子部員に足を舐めさせるのはなぜなんだ?)


「音楽は美なのよ」
「はい……」
「美しい音楽を奏でるには本当の美を知ることが必要だよね」
「それはよくわかります……」

(いや、華澄お姉ちゃんに踏んづけられて悦んでいる男子部員と女子部員は誰なんですか?)


「本当の美ってわかる?」
「わたしにはちょっと……」

「あなたの目の前にいるわよ」
「えっ?」

「わたしよ」
「……」


「そうよ!『生きた究極の美』であるこの私を崇め奉ることが本当の美を知る第一歩なのよ!」
「……」


「ねぇ!今からでも遅くないわ!公二くんも一緒に本当の美を!」
「い、いや、僕は遠慮しておきます……」



(華澄お姉ちゃ〜〜〜〜ん!大学で何があったんだよぉぉぉぉぉぉ!)




生徒会改めひびきの防衛軍

(とうとう開きなおったか……)

「と、とにかく入りましょう……」

がちゃ!


ウィーン!ウィーン!


「な、なんだ!」

「敵襲だ!やっちまえ!」
「「「「おお!」」」」
「い、いったい……うわぁぁぁぁぁぁ……」


【しばらくの間過激なシーンが続くのでカットさせていただきました by 放送部】


10分後

「いてててて……」
「なぁ〜んだ、主人だったのか、すまんすまん」
(もう少し早く気づけよ!)

「すまんな、いつ攻撃されてもいいようにセキュリティーが万全なんだ」
(それを学校全体に設置しろよ!)

「と、ところで防衛軍の仕事は」
「ああ、神聖な生徒会室を守るために日々活動している」
「はぁ?」

「おまえ……疑ってるな」
「だって、なんで、生徒会室だけ……」

「あそこはなぁ、ゴットリラーのビデオや、特製ドリルや、ペンギンのぬいぐるみがあるんだぞ!」
「はぁ?」
「それに漫画に、ゲームに、お菓子もある!あそこを侵略することは誰でも許さん!」
(全部会長の私物だろ!)


「まあ、そんなことはいい、今日は我が軍の成果を見せてやる」
「ど、どうやって」
「仮想の敵に対しての攻撃訓練をおこなう」


「ま、まさか、仮想の敵って……」
「おまえだ」
「あはははは……」

「さっそくだ、攻撃!」
「「「「おお!」」」」
「うぎゃぁぁっぁぁぁぁぁ!」

【また、過激なシーンが続くのでカットさせていただきました by 放送部】



茶道部改め華道部

(茶道と華道。別に変化はないように思えるが……)

「あらいらっしゃい」
「やあ、水無月さん。華道部は何をしてるの?」
「華道部は和の美を探求してるの」

「和の美?」
「ええ、茶道部では和の心を追求していたんだけど、華道部は美に注目したの」

「そうなんだ〜」
「和の美って奥が深いのよ」

(な、なんかまともだ!よ、ようやくまともな部を取材できるのか……)



「なるほどね……振り袖に鎧兜、十二単に屏風絵、蝋燭に鞭……えっ?」
「あら?どうしたの?」
「……水無月さん……どうして荒縄なんか持って笑ってるの?」
「言ったでしょ……和の美って奥が深いって……うふふ……」

(や、やっぱり水無月さんは……あぁ、喜んだ俺が馬鹿だった……)



「ま、まさか……」
「ねぇ、主人君……美しくなりたくない?」
「僕はこのままでも……」
「もう駄目よ……あなたは私と一緒に和の美を体感するの……うふふ……」
「や、やめろ……うぎゃぁぁぁぁ!」



ピロリロピロリロ!


「なによせっかくの獲物を……もしもし」
『琴子!まさか、今公二くんにあ〜んなことやこ〜んなことなんかしようとしてないでしょうね!』
「あら、わかっちゃった?」
『公二くんは私のものなんだからね!何かしたら絶交だよ!』
「わかったわよ……(でも、こんな上物をもったいないわね、そうだ)……ねぇ、光?」
『なによ』
「こんど、主人くんと一緒に和の美を体感しない?」
『公二くんと?』
「ねぇ、想像してみて?光が公二くんと一緒に和の美を体感するの」
『う〜ん……楽しそう……うん!それならいいよ!』
「わかったわ。それじゃあ主人くんを解放するわね」
『早くしてね!こっちは準備万端なんだから!』

ピッ



「今日は時間がないみたいだから終わりにしておくわ」
(なんだか、わからないけど、助かった……)

「それじゃあ、今度光と来たときにはよろしくね」
「は?」
(今度?それになんで光と……まあ、今は助かったからいいや、もう考えたくない……)



電脳部改めロボット研究会

(ここは、ただ本当の活動になっただけだけどな)

「やあ、貴様待っていたのだ」
「しかし、ここは去年のままみたいだな」
「そうなのだ、研究が進んでいるからなのだ」

「でその研究って?」
「実は昨日、すばらしい実験材料が帰ってきたのだ」
「帰ってきた?」
「これなのだ」
「匠じゃないか!」
(しかしどう見ても人間だぞ……)

「やあ、久しぶりだね、僕は機械の体にコンピュータの頭脳。天下無敵さ!」
「貴様、51×79×63×21×83×77×11×19×87は?」
「619428905661951」

「おお、すごいのだ!」
(……正解なのか?)

「これなら、東大どころは、ハーバートやケンブリッジでも大丈夫なのだ!」
「そうか?」
「もちろんさ!そんなのとうぜ……は、はっ、はっ、ハックション!!!」



ぽろっ!




「あれ?これは?」
「ネジなのだ」


「……」


「どうしてこんなネジが?」


「……へへへへへへへ……」


「まさか……」





「ほにゃにゃちわのこにゃにゃちわなのだ〜!」





「うわ〜!壊れたのだ〜!」
「……」


「西から上ったお日様が、東に沈むのだ〜!」


「うわ〜ん!口調がメイと似ていてイヤなのだ〜!」
「わがはいは天才なのだ!」
「うわ〜ん!どこがなのだ〜!」

(もう、バカ田大学以外無理だな……)



陸上部改め愛の料理研究会

(な、なんで料理研究会なんだ?)
(それに、なんでこの部室だけ別棟で窓もないのに防音設備があるんだ?)

「あっ、公二くん、待ってたよ!」
「光!……まさか……」
「うん、私が作った部なの♪」

「な、内容は?」
「恋する人に素敵な料理を開発する部なの♪結構部員はいるのよ♪」
「なんで陸上部から?」
「アスリートは健康に気をつけるから食事も大切にするの♪」
「な、なるほどね……」

「で、今日は?」
「うん!今日は特別料理を公二くんに食べて欲しいの♪」
「特別料理?」
「そう!部員の総力を結集した料理なんだ。もう準備できてるよ♪」
「そ、そうか……じゃあ、いただくかな……」


「はい、おまちどう!」
「な、なんだこれは!」
「鍋物だよ。中身はウナギ、コウモリ、イモリ、ニンニク、それと……」
(これって全部異常にスタミナがつく食材ばかりじゃないか!)

「す、すごいね……」
(く、食いたくない……)

「全部食べてね♪」
「はい……いただきます……」
(だ、だめだ……俺はこの光の笑顔に逆らえない……)

15分後

「ご、ごちそうさま……」
「全部食べてくれてうれしいな〜」
(わぁぁ、体中から血が煮えたぎってる……暴発しそう……)


「最後にとっておきのデザートがあるんだよ♪」

「デザート?」








「それはね……わ・た・し♪」

「えっ?」







「公二くんに喰べて欲しいなぁ〜♪」

「……」







「ねっ、今が旬だから……私を……た・べ・て♪」






ぷつん





「うぉぉぉぉぉぉぉ!こうなったら、光の隅から隅までとことん味わってやる!」
「きゃぁ〜〜〜〜♪」





ばたん!


がちゃ!


【主人が陽ノ下さんとだけで部室の中に入ってしまったため、中の様子は撮影できませんでした by 放送部】



「扉が閉まってしまったのだ」
「防音設備があるから何も聞こえないわね」


「そのための設備だからか?」
「そうみたいね……」
「でも……いいのか?」


「……」
「……」











「これでいいのだ!」

「よくない!」






♪これでいいのだ〜、これでいいのだ〜、ボンボンバカボン、バカボンボン、てんさ〜いいっ〜かだ、バ〜〜〜〜カボンボン……


〜強引にエンディング〜


めでだしめでたし?



後書き 兼 言い訳

どうもBです。

バカSSの続編はもっとバカSSになりました
私自身短編は久しぶりなのですが、あまりのくだらない内容に涙がでてきそうです(T_T)

しかし、御下品なネタばっかり(汗

これの内容は前話を書いた当初には半分ぐらい思いついていたのですが、
バレー部の内容が思いうかばず今日まできていました。
ところが最近なぜか突然話がまとまってしまったので、書いてしまいました。

まあ、くだらない話だと軽く笑っていただければ幸いです。

それでは最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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