太陽の恵み、光の恵 外伝
第4集 30万HIT記念リクエストSS
その2 めぐみのひびこうにっき
Written by B
『恵、おはよう』
『ほら恵、朝だよ。起きなきゃ』
『ぱぱぁ、ままぁ……おはよう……むにゃむにゃ……』
きょうはいいてんき。
パパもママもあさかららぶらぶです。
いっしょのおふとんでいちゃいちゃしてます。
おきたらいつもチュチュしています。
『恵、今日は一緒に学校に行こうねぇ♪』
『恵よりも、光のほうが楽しそうじゃないか?』
きょうは「がっこう」にいきます。
きいろとみどりのふくをきて、パパとママとおでかけ。
おててつないでパパもママもごきげんです。
『おい、ガキ。恵ちゃんが来るのに邪魔だ、さっさと入りやがれ!』
『うるさい、山猿。メイは恵ちゃんが来るのを待っているのだ!』
「こうもん」とかいうところで、ほむらおねえちゃんとメイおねえちゃんがいました。
ほむらおねえちゃんとメイおねえちゃんはいつもなかよしです。
ふたりをみて、パパもママもニコニコしています。
『あっ、恵ちゃん。こんにちは』
『ほら、恵。挨拶は?』
『ミホおねえちゃんこんにちは!』
『こんにちは、恵ちゃんの年でも私と真帆の違いがわかるのですね』
『そうみたいなんだ……頭がいいかも』
「ろうか」でミホおねえちゃんがいました。
おっぱいのちいさいミホおねえちゃんです。
まえはおっぱいのおっきいマホおねえちゃんがいたのに、きょうはいません。
どうしてなのかな?
『さぁ、恵ちゃん。あたしといっしょに勉強だ』
『は〜い!』
『ほむら、お願いだから、ちゃんと面倒みてよ?』
『慣れてるから大丈夫だって!』
「きょうしゅちゅ」でほむらおねえちゃんといっしょです。
ほむらおねえちゃんのひざのうえです。
でも、ほむらおねえちゃんは、おとこのおとなのひとがくるとねちゃいます。
「べんきょう」ってねることなのかな?
ほむらおねえちゃんといっしょにねました。
『さぁ、恵ちゃん。ボクがつくったおにぎりを食べてね』
『いただきま〜す』
『あははは、おにぎりが恵の顔よりも大きいかも』
『誰かみたいにちっちゃいまんまだと可哀想でしょ?』
『茜……あたし、何か嫌なことでもしたか?』
『うん、昨日ボクのお弁当を盗みぐいした』
『………』
おひるはあかねおねえちゃんとほむらおねえちゃんといっしょ。
あかねおねえちゃんのおっきいおにぎりはとてもおいしかった。
でもママのおにぎりがおいしいな。
『赤井、最近いつも陽ノ下は娘と昼寝してないか?』
『してないか?ではなく、毎回してる。さすがのあたしもびっくりだ』
『指導しないのか?』
『無理だ、最近「これも娘の教育!」って開き直ってる』
『……あとで、たっぷりと説教だな』
『そうしてくれ……あっ、恵ちゃんの前ではしないようにな……親の威厳が台無しだから』
おねむになったのでおひるねのじかんです。
きょうもママがいっしょにおねんねしてくれます。
ママのこもりうたをきくとねむくなります。
いつもおばあちゃんだけどやっぱりママがいいな。
『あのなぁ、恵を寝かせたら光も寝ることないのに』
『だってぇ、一緒に寝ないと恵が可哀想でしょ?』
『そんなわけないだろ。自分も眠いだけだろ?』
『えっ〜?』
『光もお昼寝が習慣になってどうするんだよ』
キンコンカンコンおとがしたのでママといっしょにおきました。
ママは「しょくいんしゅちゅ」にいきました。
パパとろうかにいたらママががっくりしてもどってきました。
ママはパパにおこられてました。
めぐみのことがなんとかなんとかなんだけどどうしてなんだろう?
『恵、今日はいっしょに学校めぐりしようね〜?』
『光、赤井さんやメイさんは?』
『ほむらは橘さんに拉致された。メイさんは今日は家の都合で帰ったみたい』
『ふ〜ん、じゃあ俺はこれからバイトだから』
『がんばってね♪』
きょうはほむらおねえちゃんもメイおねえちゃんもいないみたいです。
ママといっしょにおさんぽです。
パパはこれからおしごとです。
いつもげんかんでしてるようにチュチュしてました。
『恵、ここは「茶室」って言うの。ここには怖いお姉ちゃんがいるから入るのはよそうね』
『光、「怖い」ってなによ』
『あっ、琴子!いやぁ、冗談だって、冗談!』
『私が後ろにいたの気付いてなかったでしょ』
『いやだなぁ、あはははは……』
「ちゃしゅちゅ」ではことこおねえちゃんとあいました。
いつもはやさしいことこおねえちゃんがおこっています。
ママはなにかわらってます。
ママどうしたんだろう?
ママはことこおねえちゃんからげんこつをもらってました。
『琴子、幼児にお茶って大丈夫?』
『濃いとカフェインがあるから問題だけど、薄くすれば多少は大丈夫よ』
『へぇ、琴子の口からカフェインなんて外国語が出るんだ』
『光……だから、私はいつの時代の人だと思ってるのよ?』
『戦前』
『光!』
『あははは!』
『きゃははは!』
ママがだめだといった「ちゃしゅちゅ」にことこおねえちゃんといっしょにはいりました。
でもこわいおねえちゃんはいません。ママのうそつき。
ママはまたもことこおねえちゃんにいろいろいわれてました。
ママがおもしろそうにわらっていたのでめぐみもわらいました。
そしてママといっしょにおちゃをのみました。
でもへんなあじでした。
『ママ!』
『えっ?恵、バレーに興味あるの?』
『ううん、あれ!』
『えっ?ボールに興味がある?』
『うん!』
『ふ〜ん……そうなんだ……』
「たいくかん」にいきました。
たいくかんではボールがとんでました。
ボールがたくさん!
たくさんとんでる!
おもしろい!
ママは「ばれえ」とかいってました。
『うわぁ〜ん!!』
『ちょっと、恵、いったいどうしたの?』
『ママ〜、こわいよぉ〜!』
『えっ、えっ?なにが?』
『こわいよぉ〜こわいよぉ〜うわぁ〜ん!』
ママ〜!
こわいひとがきたよぉ〜。
こわいよぉ〜なんかこわいよぉ!
ママ〜たすけて〜!
『困ったなぁ……あれ?花桜梨さん』
『あれ?光さん』
『どうしたの?』
『ボールがこっちに転がったから拾おうと。恵ちゃんは?』
『うん、それが突然泣いちゃって……』
『もしかして……私?』
『う〜ん、そんなことないと思うけど……』
あれ?こわくない?
どうしたんだろう?
さっきかおりおねえちゃんがとってもこわかったのに。
いまはなんにもこわくない。
どうして?どうして?
『キャプテン、さっき凄い顔で女の子のところに走っていきましたよ』
『そうですよ。そんな殺気混じりの気迫でいかれたら、泣いちゃいますよ』
『えっ?』
『練習中のキャプテンってすごいんですから、子供の前では気をつけたほうがいいですよ』
『みんなそう思ってますよ、キャプテン』
『じゃあ、練習再開しようかしら……いくわよ!』
『うわぁ〜ん、こわいよぉ〜!』
『鳴き真似しても通用しないわよ!』
なんかボールのとんでいるところがこわかったです。
さっきはこわくなったのに、ちょっとだけこわくなりました。
ママはこわくないみたいです。
『恵ちゃん、お菓子おいしいかい?』
『うん!』
『校長先生、すみません。恵に気を遣ってもらっちゃって……』
『いいんじゃよ。恵ちゃんは我が校の生徒も同然だからな』
『そんなことまで言ってもらっちゃって……嬉しいです』
『陽ノ下くんもがんばりなさい。子供は親の姿をみて育つからな』
『はい、頑張ります』
「こうちょうしゅちゅ」でかずみちゃんとおやつのじかんです。
ママといっしょにおまんじゅうをたべました。
ほむらおねえちゃんもおいしいおいしいいってたべていたおまんじゅうです。
とってもおいしかったです。
ママはかずみちゃんのとなりでなにかガチガチになってました。
どうしてかな?
ほむらおねえちゃんはかずみちゃんのとなりでもなんにもないのに?
『………』
『あれ?恵?……眠っちゃったみたい』
『あははは、はしゃぎ疲れたのだろう、家に帰してあげなさい』
『そうですね。校長先生、今日はありがとうございました』
『また来なさい。いつでもかんげいじゃよ』
ねむいよぉ〜。
もっとあそびたいのにぃ〜。
ママとあそびたいよぉ。
ねむいぃ〜。
………
『あれ?真帆ちゃん。うちの校門でどうしたの?』
『うん、今日は恵ちゃんに会いたいという人がいるの』
『どうも、お世話になるわ』
『こんにちは……お友達ですか?』
『まあ、そういうとこね……ちょっと恵ちゃんにかぶってほしいものがあるっていうから連れてきたの』
『これなんだけど……いいわよね?』
『これなに?』
『これをかぶると、このノートパソコンに彼女の感じたことが日記風に出力されるの』
『本当なの?』
『本当よ、白雪さん。この子供にかぶらせてあげて』
『恵が眠っているから気をつけてね』
『すごい……ドラ○もんみたい……』
『まあ私にしては当然ね……でもまだまだ研究の余地はありそうね』
『でも、幼児の視点って独特なんだね……へぇ、勉強になるなぁ』
『………』
『せっかくだからみんなに見せてあげようかな♪』
『だめ!姉さんがみたらキレる!』
『だめなの?』
『だめ!こんな恥ずかしいこと書かれちゃって、私も駄目なの!』
To be continued
後書き 兼 言い訳
つぎは川菜平太 さんリクエストの「『身内の人間(とくに恵)』視点の話」に対するSSです。
恵ちゃん視点の話はアイデアとして考えていたのですが、なかなか難しいですね。まず、2歳児の恵ちゃんにどうやって日記を書かせるか、という難しい問題がございまして(苦笑)結局紐緒さんにお願いしちゃいました。SSとしては安直な手でし、最後がちぃ〜と、尻つぼみな感じですが、これが限界です(苦笑)
満足していただけるでしょうか?